2016 Novello

今年のイタリア中部の冬は、寒くなく、雨も少なく、"自然が全て"のイタリアの農業従事者は、不安を抱えながら春を迎えたのです。 しかし春に入ってから、冬の間の水分不足を取り戻すように、雨の多い日々が続きました。
花の咲く頃に、晴天があったものの、また雨が続き、6月の初めまで雨の多い春でした。
しかし、その後、皮膚を刺すような日差しと乾燥があり、不肖私も初めて突然の乾燥で、声が出なくなる経験をしました。
その後の乾燥で、大地は、褐色になりました。
生を感じられるのはぶどうだけで、有機のシンボルのカタツムリは、その強烈な日差しと乾燥から少しでも守るために、ぶどうの葉の裏に身を隠しました。

8月に入ってから、二度ほど雨が降り、よろこんで伸びたツルをカマで残酷に切り、ぶどうに養分を往かせるようにしたのです。
その二度の雨で、一気にぶどうに張りが出て来ました。

糖度の証であるぶどうの表面の輝きがまして、収穫を迎えました。

徳永 詢

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