イタリアからのてがみ

Orvietoの冬2015年

2015.2. 5

 イタリアもけっこう冷えています。
この時期、観光客もいないし、真剣になにかを見るのには、この国は、良い時期かもしれません。
 私は、農業従事者ですから、それでもしないわけにはいかないものがあります。まずぶどうですが、今は、こんな状態になっています。

 まるで蜘蛛の巣というか、昔の桑の木のごとく枝がでています。これを三月になったら、剪定します。より強く見える枝を一本か二本くらいに残すのです。ぶどうの木自体は、冬の間は、水分を吸収しながら、休んでいます。(成長という意味で)
 ところがオリーブは、

 こんな状態です。
わかりますか?新芽が?冬でもゆっくりですが、成長していて、豊かな水分を体に入れていて、成長を留めていないのです。このオリーブも3月には、剪定をします。

冷えていてと記しましたが、実は、休んでいるぶどうの方は、〇℃以下になっても良いのですが、オリーブは、凍って割れてしまうことがあるので心配なのです。このOrvietoを代表する二つの植物は、冬でも、適温が違うのです。
しかし、この地方の農業に従事する者の多くは、昨年の冬があまり冷えなかったので、オリーブもぶどうも悪かったので、冷えている今年はいけるのでは?と言っています。ぶどうもオリーブも、冷えると虫が死ぬからなのです。しかし、3月にならないと収穫の予測はできません。Slow Foodを目指すこの国の人たちは、何しろ、天候が全てなので、冬は適当に冷えて、6月からは、晴天が続くことを、祈るものです。

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