イタリアからのてがみ

涙の行列

2012.4.15

 この時期のぶどうの作業は、Legareというものです。直木賞の「蜩の記」という本が、手に入ったので、「ぶどう作業やらないと!でも本も読みたいし!」というの葛藤の中、それでも、ぶどうの涙を見ながら、やっと涙の行列になりました。
 今年は、春になる前に雨に恵まれない日々で、心配していましたが、ぶどう達は、地中からの水分を充分に吸ってくれていたようす。
 
 Legareという作業によって、一つのぶどうの木に水分が蓄えられているかの判断が出来るのです。Legareという字を 辞書をひくと、縛る、結わえる、脈絡をつけると書かれてあります。まったくそのとうりなのですが、人が収穫しやすい位置につるを、持ってきて、強く張った8判線ぐらいの針金に泣いているぶどうの枝を結わえるという作業です。

 その作業が終わると、涙の行列が出来上がるわけです。人の涙は、貴いものと、寂しいものがありますが、ぶどうの涙は、何となく春が来たと思えるので、ウキウキするものです。
 人の涙もウキウキするもの!と言っていた友もいますが、まだ、私はそこに至っていません。まあ!どうでもいいのですが。

 一応、オリーブも終わりました。ぶどうも、ひと段落なのですが、草が伸びてきています。
 
 Slow Foodの町は、いいけど、手がかかるのです。

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